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この女性が、当事者だったのか。
妻と僕は、安堵しました。
携帯電話を貸してくれたその女性は、とても優しかったし、何より車の運転手が間違いなく彼女であることがわかったからです。
おそらく何かの手違いで、彼女は現場を離れてしまったのだろうと推測できました。
時間はもう夜9時になろうとしていましたが、事態が事態なので、すぐに妻が電話をかけてくれました。(シバ兄はまだ英語が苦手なので、妻に電話をお願いしました)
相手につながり、妻もほっとした感じで話をしています。相手も「私、フルカバーの車保険に入っているから大丈夫」らしいことも言っていました。
話はスムーズに進んでいるような感じで、本当にうれしく思いました。
相手はお金持ちさんだし、事故の補償くらいどうってことないように思いました。
そういうことなら相手は自分が契約している保険会社に連絡しないといけません。その時、事故の状況を説明する必要もあります。また、彼女は現在のところ”当て逃げした”として警察に処理されています。これも説明しなくてはいけません。
そこで相手に・・・
「何が起こったか判る?」っと聞いてもらいました。
そうすると相手は
「判らない」っと答えてきました。
・・・おいおい・・・・っと思いながらも、判らないではこれからもお互い困るので、起こったことを妻が説明してくれました。そうすると彼女は・・・
「携帯電話の電池が切れそうだから一旦切る」と言い出し、会話がいったん中断しました。
やば・・・・
その時、シバ兄は思いました。
どうか・・・思いすごしでありますように・・・・。
しばらくして、妻の携帯が鳴りました。
その時、一誠がぐずりだしたので、僕は一誠を連れて別の部屋に行きました。
・・・・
・・・・・・
結構長い間話をしているようです。
気になった私は、妻の所にもどりました。会話の内容を聞いていると、どうも相手が興奮状態にあるようでした。妻は必死に相手をなだめようとしていましたが、話がまとまっているようには感じられませんでした。
また相手は「ちょっと落ち着きたいからお茶でも飲むわ」といい、また会話が中断しました。
何があったのかを妻に聞くと、どうも相手は自分が「事故を起こした」ことだけでなく「当て逃げ」したことについても「私は悪くないの!!」の一点張りになっているということです。
話をよく聞くと相手の言い分はこうです。
「私はあなたを心配して携帯電話も貸したのよ!だから私は当て逃げなんてしたと思っていないし悪くない!」
「私は聞いたの!そばにいた人に。”私もう行っていいかしら?子供を学校に送って行く途中なの”って。そしたら”行っていい”って言われたの!だから私は悪くないわ!」
「後のことは私のPA(パーソナルアシスタントのことらしい)のマイク(仮名)とやって!」
・・・・・。
突っ込みどころが満載で、日本では考えられない言い訳ですが、相手はそう言っているようです。
今度はこちらから電話して話をしましたが、やはり話は平行線。
「落ち着いて話しなんてできるわけないじゃない!頭からつま先まで震えているわよ!」
「今、何時だと思っているの!?非常識だわ!」
「私を脅迫する気!?」
と話になりません。途中、事態を知って駆け付けてくれた友人のY美さんが、妻に代わって相手と話をしてくれました。Y美さんは英語が堪能なのはもちろんのこと、いろんな交渉事に携わった経験もある頼りになる人です。
しばらくY美さんが話をしてくれましたが、やはり興奮状態冷め止まぬ彼女だけでは話が決着しないと判断し、そのPAと呼ばれたマイクに電話をしました。
(ちなみにY美さんが言うには、このマイクは当事者の彼女のすぐ近くにいたにも関わらず、なぜかあえて別々の場にいるように装った感じがあったそうです)
マイクが電話に出て、またY美さんが話をしてくれました。相手は結構傲慢(ごうまん)な態度のようです。「バイクの彼はけがをしてないんだろ?」とか言っているようです。すかさずY美さんは言い返します。
「彼はその後、救急車で運ばれて病院に行ったし怪我もしている!彼女はラッキーだった!なぜなら彼を殺さずに済んだからだ!」
それでもやはりマイクは自分たちの非を認めようとしません。
「車がバイクに当たったんじゃない。バイクが滑ってきて、勝手に車に当たったんだ」と言い、さらに「おれたちにも目撃者はいるんだ」とまで言い始めました。
幸いY美さんが「なんで保険会社に連絡しないの?保険会社はあなた方サイドでしょ。連絡して損はないはずだけど」と説得してくれたおかげで、彼女側の保険会社の名前を聞き出すことに成功。さらに彼女側から保険会社には連絡をしてくれる感じになったようですが、相手はそれでも「バイクが滑ってきて、勝手に車に当たった」と伝えると言い残したそうです。
Y美さんのおかげで、なんとか保険屋さんに連絡が通ることになってひとつ前進しました。あと自分が保険に加入していれば、保険屋同士の話になって補償はほぼ完結するはずだったのですが・・・・。
ここは悪いことに、僕のバイクは保険に入っていませんでした。
つまり、保険屋 vs シバ兄という構図になるようです。
日本だったら、この状況でもあまり怖くはないのですが、ここNZではどうもそれが不味いらしいのです。たとえば”偽の証人を雇う”なんてことも現実にあるそうです。(っとか大いにあり得そうで怖い)。何せ相手は金持ってますからね。
ヘタをしたら、これは裁判に発展するかもしれません。マジで。
そういえば警察官が救急車の中で言ってました。「もしかしたら裁判所に行かなきゃいけないかもしれんないよ」
ってなことで、今ブログをつけているこれも「事件後の流れを細かく記憶しておく」のに将来役立つわけです。
現在のところ、こちらに有利な点がいくつかあります。それは
1.すぐに警察が来ていること。そしてその時点で男性Cの証言を得られていること。(どう証言しているかはまだ不明)
2.バイクが、単独のスリップ事故ではありえない具合に損傷していること。
3.自分の怪我はすべて内腿(うちもも)に集中していて、外側に擦り傷がないこと。バイクにもほとんど擦り傷が残っていなこと。(これはバイクがスリップしたわけではないことを証明できる)
4.相手は早々に立ち去ってしまったため、僕たちよりも事故の全体を把握しづらい。
5.女性Bの住所がわかっていて、証言が取れる。(女性Bは衝突時の音と、その後の状況しか見ていないそうだけど)
これで相手との通話を録音していればある意味完璧だったんだけどなー・・・っとそこまではうまくいきませんでした。
今度の進展は警察がレポートを出してからになりそうです。これは事故の状況や過失具合などが記されたもので、これからいろいろ調査して作成するそうです。これを元にして保険屋は保証内容を決めるそうですが、これが出来上がるまでにしばらく時間がかかるそうです。
今回の場合、担当ポリスが2週間のホリデーに出ていることもあり相当時間がかかりそうです(電話したら6週間かかるとか言われたそうです)。
ちなみに相手の当て逃げの罪がどうとか、僕にはほとんど関心がありません。ただちゃんと、修理代金やレッカー代など一般的な事故の補償をしてもらえればいいだけなんですが・・・。
また状況が進展したら、このブログで連絡したいと思います。
お体は大丈夫ですか?
とりあえず、シバ兄さんは、言い方悪いですけど、
『ラッキー』なほうだと思います。
警察もちゃんと事情を把握しているし、救急車にも乗って診断書もある。
あとは警察が切符を切ってくれるはずですから、
そうなると、どちらが悪いかは、火を見るより明らかです!
切符は結構でかいです!
保険会社は・・・結構大変です。待ってても何もしてくれません。
つい最近友人も事故られたんですが、彼は保険に入っていたにもかかわらず、
自分で相手の保険会社には再三自分でけしかけて、ようやく修理代をGETしたようで。
シバ兄さん、御武運を!
うまくいくように祈っています!
うに>
またまたコメントありがとうございます。
そうなんですかー。またまた新情報ありがとうございます。おそらく相手も警察にいろいろある事ない事話をするかもしれないし、警察の調書もどんな風にできあがってくるのかとか、不確定要素だらけではありますが、、、
いろいろ考えても、相手が無罪を勝ち取る唯一の方法は「バイクは自分の車に当たりもかすりもしていない」とされなければいけないはずなんですよね。たぶん。
とにかく今は待つしかなさそうです。