ビール醸造20回記念 シバ兄ビール造りレシピとか公開2

今回は前回に引き続き自ビール造りの紹介です。

6.一次発酵

まずは以下の動画をご覧ください。

発酵栓が「ポコ。ポコ」言っているのがわかりますね。発酵が進んでいる証拠です。
樽内で発酵が始まると、2酸化炭素が作られてこのように樽外へと排出されます。
次は以下の写真をご覧ください。


前回醸造して1日目の状態でふたを開けてみました。
※写真撮影のためにやっているだけですのであまりマネしないでください。雑菌に汚染される可能性があります。 これが一次発酵の様子です。
イースト菌による発酵が進んで表面には写真のような泡が立ちます。
この状態が2日ほど続きますが


3日目には落ち着いてきてこうなります。   ここで   あろうことか    


水を3リットル追加します。(小指を立てながら)
※危険マネするな!通常の作り方ではあり得ない作業なので、マネする方は自己責任でお願いします。 一応できるだけきれいなペットボトルから水を追加していますが、雑菌感染の可能性も否めません。
それでもあえて3日目に水を投入するのは以下の理由によるものです。

  • 前回のレシピのまま瓶詰するとホップの効きすぎですごく苦いビールができてしまう。しかし最初からたくさん水を入れた状態で作ると、泡が樽の上蓋に付着する。最悪、発酵栓まで泡が上ってくるので、泡がいったん落ち着いた時に追加するのが最適。

  • 樽の周りにカピカピになったイースト(澱)がへばり付くのがうまい具合にふやけて、後片付けが楽。

  • 雑菌感染の可能性もあるが、この段階ではある程度ビールイーストが強くなっている。しかもホップの効きまくったビールを作っているので雑菌には強い仕様になっている。


  っという感じでちょっと僕なりのアレンジを入れています。
気温などにもよりますが、おおよそ6~14日ほどで1次発酵が終わります。
僕は発行栓の「コポ」っという音が1分以上聞こえないことを目安にしていますが、忙しいときは20日以上ほったらかしの時もあります。   念のため比重計で測量してみます。


おおよそ 1017 と読めます。ここに複雑な計算とかいろいろ加えると、現在の予想アルコール濃度 は 3.8% 以下と思われます。最終的には度数 4.5% ぐらい行くんじゃないかと思います。


しかし前回測量時とは全く違う透明度。イーストの種類によってはこの段階でも濁っていることになりますが、S-04は流石に違います。 7.瓶詰
実はこの作業が超面倒くさい。ビール造り最大の難関です。
おそらくこの過程がつらくて挫折する自ビーラーが80%ぐらいいるかと思われます。 まず用意するのは次のようなもの


殺菌剤を溶かし込んだ水5リットルと


上:打栓機
左:栓(王冠)
右:プライミングシュガー あと結構、広く場所を使うのでキッチンの片づけは必須です。


まず、よく水洗いしたビール瓶 330ml x 10本 に作ってあった殺菌剤を満タンになるまで注いでいきます。
ちゃんとした殺菌には30分ほどかかるらしいですが、僕の場合は20分くらいつけてる感じです。
その20分の間に、殺菌を終えたほうから瓶詰めしたり、次の瓶を水洗いするなどしています。


次にプライミングシュガーを350ml程度に1つの割合で入れます。プライミングシュガーとかカッコいいこと言っていますが、ただの砂糖アメです。砂糖2gでもいいですが、こっちのほうが簡単・早いですし溶けやすくできています。


樽にボトルフィラーを挿し、消毒済みの瓶にビールを注ぎ入れます。


瓶に栓(おうかん)を乗せて


打栓機をつかって封印します


これで瓶づめ完了です。
どうです?このドヤ顔。


これを約3時間かけて80本瓶詰めしていきます。(1本約333ml、大びん4本は計8本として計算)
重い樽を運び、ビン洗いでは腕を振りまくり、80回以上のスクワットをするわけです。まさに全身運動。


ビールがなくなった樽を覗き込みます。底に澱(オリ)が溜まっています。いわゆるビールのカスですが、ここにたくさんのイーストがまだ生きた状態で眠っています。


この澱(オリ)、次のビール造りにイースト代わりに投入できるので、よく殺菌したコップに移します。
(人差し指を立てながら)


澱(オリ)はラップして冷蔵庫に入れおてき、次の仕込みに使います。
あまり長持ちしないかもしれないので、僕は瓶詰の次の日までには使うようにしています。


こうして出来たビールを1カ月ほど倉庫で眠らせます。すると写真のようなビールができます。


お味のほうですが、、、
苦くて贅沢な味、しいていえばエビスビールのような味わいのビールが出来上がります。
(素人味覚なのでプロの人はあまり突っ込まないでください)
サッパリというより濃厚、苦みが効いていて臭みはほとんどありません。 瓶詰め1カ月くらいで飲むとまだ若いと感じる時もありますが、2カ月もすれば臭み、苦みなど熟成されて、かなり円やかになってきます。

 


さて気になる1本当たりのお値段なのですが

 


今回はちゃんと算出しておりますよ。

 


■材料費■
モルト缶 $13 x 2つ = $26
イースト $6 ÷ 2 = $3(再利用1回の計算)
ドロップ $6
栓(王冠)$3
ホップ  $1.35
砂糖   $2
---------------------
合計   $41.35
---------------------
一本単価 $41.35 ÷ 80本 = 単価約$0.52
---------------------

という結果になりました。 ちなみにこちらのスーパーの安売り記事でビールの値段を見ると Speights Beer = $31.99 / 24本 = 単価約$1.33
Stainlager = $40.99 / 24本 = 単価約$1.70 という結果ですから、半額以下で美味しいビールが作れているんですね!
1回醸造するごとに Speights Beer比で $65.05 も浮いている計算です!
自分で作っていると原価の安さから沢山飲みすぎて、さほど節約効果は無いとかはあるにしても素晴らしい!
しかも自ビールには、ビタミンB群や20種類以上のアミノ酸、ミネラル、食物繊維などが豊富に含まれていますので健康にもいいらしいです。 瓶詰め作業さえ除けば、素晴らしいこの自ビール造り
本格的な夏到来の前に、みなさんも始めてみませんか? このブログをご覧の方にもれなく、シバ兄特性ビールを1本無料で贈呈します。
ビールをご希望の方は「ブログ見た」とお声をかけてくださいませ。
※注:ただしPickupオンリーなのでご了承願います。 それでは皆様、良き自ビール造りをお楽しみください。
※注:日本では違法らしいけど、検索する限りはゴニョゴニョ。

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ビール醸造20回記念 シバ兄ビール造りレシピとか公開1

こんにちは。
タイトルの通りですが、わたくし満2年目にして20回目のビールを今日仕込みました!

記念として、今現在のビール造りがどのようになっているかをご紹介したいと思います。
ただ自分好みのビールを作るという目的のもと造っていますので、いわゆるスタンダードな仕込み方とは全く違ってきています。

以前の自ビール記事
1.自家醸造始めました
2.ビール醸造日記 4回目までまとめ

少し経験のある方からすればかなり外道な作り方をしている可能性もあり、これから初めてビールを作ってみようという人は参考にしないほうがいいかもしれません。



まず、材料とよく使う道具一式です。.
1.仕込みタル(Barrel)
2.モルト缶(Coopers Lager)
3.殺菌剤(Steriliser)
4.イースト(S-04)
5.プライミングシュガー(よく溶ける砂糖のアメ)
6.王冠
7.比重計(Hydrometer)
8.混ぜ棒(Stirring spoon)
9.温度計
10.発酵栓(Airlock)
11.打栓器
12.ビール試験用カップ
13.ボトルフィラー

この中でビールの材料で最低限必要となるのは
2.モルト缶
4.イースト
5.プライミングシュガー
プラス水だけです。

今回は香りをよくするためにホップも使ってみることにします。

 

1.消毒

ビールを作るにはイースト菌の役割は非常に重要です。
うまくイースト菌だけ増殖させられればいいのですが、雑菌が混ざってしまうとその雑菌も繁殖してしまうため、道具はなるべく無菌の状態にしたいところです。



そこで、僕はまず市販の殺菌剤を使ってタルを消毒します。水5リットルに殺菌剤25gを入れ溶かします。



ついでにほかの道具も消毒



たまにタルを逆さにしたりして全体が消毒液に触れるようにします。消毒には30分以上の時間を使います。

 

2.どういうビールにするか考える

今回は 苦みが強めで濃厚な味わい のビールを目指して作りたいと思っています。
目指しているのは エビスビール みたいな感じです。

 

3.仕込み準備

ビールの原材料は麦芽ですがこのモルト缶はその麦芽を糖化処理したものが入っています。
そのため中身は水あめのようなものが入っており、ホップの苦み成分も添加されているので甘苦いです。
普通は1缶だけしか使いませんが、僕はあえて2缶使います。
すると、濃厚でかつ苦い ビールができます。
ただ、このままだと少し苦すぎになるので、そこは水で薄めて調整することにします。



冷たいままだとモルトが溶けにくかったり、缶に残ってしまったりするので温めます。



今回は香り付けにホップのペレット(Hellatau 15g)も使いました。



ホップをコーヒーのフィルターで包んでホッチキスで止めています。



これを80度くらいのお湯に5分ほど浸します。お湯が熱すぎると香りが飛んでしまうし、放置しすぎると苦くなります。お茶葉と一緒ですね。
好みに合わせてここに砂糖を加えます。砂糖が多いとアルコール濃度も高いビールになります。僕は今回150gくらい足しました。

ちなみにホップは入れても入れなくても、僕程度の嗅覚ではあまり差を感じません。
やり方がまずいのかも。

 

4.仕込み

ここから雑菌などに感染しないよう、手早く処理していきます。
まずさきほどのタルに入っている消毒剤を全部捨て、かわりに水を5リットルほど入れます。



次にホップの煮汁をフィルターでこしながら、タルに投入します。



温まったモルトの缶を開け、タルに投入します。



タルが温かいうちにしっかり混ぜましょう。



水を足します。水道水でも十分です。通常は総容量23リットルで作りますが、今回は25リットルになるまで水を追加しました。

 

5.確認と仕上げ



これでほぼ完成です。タルを安置場所に移動します。



最近はあまりやっていませんが、今回は紹介用にということで、比重計を使ってみたいと思います。
比重計は完成時のアルコール濃度を予測したり、発行の進行具合を確認したいときに使います。
まず試験用カップにできたてのビール原液を注ぎます。



見た目どおりですが結構にごっています。この状態の原液を ウォート といいます。
ウォートは雑菌に感染しやすいのでとても注意が必要です。



比重計を入れます。メモリは1044あたりを指していますので、水温は22度なので温度補正するとだいたい1045かな。この比重であればアルコール濃度5%前後のビールに仕上がると思います。



さらにちょっと飲んでみます。甘苦くて美味しくありませんが、慣れてくるとこれだけで完成の味がだいたいわかるようになります。



ここまで全てOKであれば最後にイースト菌を投入します。僕はモルト缶についているイーストをあまり使わず、S-04というイーストを愛用しています。出来上がりの香り、透明度が全然違ってきます。



イーストは予備発酵させてから投入してもいいですが、今回は水温も22度とちょうど良いのでそのまま使いました。パラパラとまくだけにしておき、混ぜないほうが良いそうです。



材料は以上です。ふたをしっかり閉めて発行栓を取り付けます。



イーストはウォートの糖分をアルコールと炭酸ガスに分解します。
この発酵栓は雑菌がタル内に入り込むことを防ぐと同時に、タル内で発生する炭酸ガスを外気に放出する役割があります。



またイーストは太陽光に弱いので、光が当たらないよう念のため段ボールで囲っています。

いかがでしたでしょうか?
これで1次発酵が始まります。10月現在の気候であれば大体1週間~10日ほどで1次発酵が終了すると思います。
次の工程は瓶詰→2次発酵になります。

続きのブログはこちら

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