今回は前回に引き続き自ビール造りの紹介です。
6.一次発酵
まずは以下の動画をご覧ください。
発酵栓が「ポコ。ポコ」言っているのがわかりますね。発酵が進んでいる証拠です。
樽内で発酵が始まると、2酸化炭素が作られてこのように樽外へと排出されます。
次は以下の写真をご覧ください。
前回醸造して1日目の状態でふたを開けてみました。
※写真撮影のためにやっているだけですのであまりマネしないでください。雑菌に汚染される可能性があります。
これが一次発酵の様子です。
イースト菌による発酵が進んで表面には写真のような泡が立ちます。
この状態が2日ほど続きますが
3日目には落ち着いてきてこうなります。 ここで あろうことか
水を3リットル追加します。(小指を立てながら)
※危険マネするな!通常の作り方ではあり得ない作業なので、マネする方は自己責任でお願いします。
一応できるだけきれいなペットボトルから水を追加していますが、雑菌感染の可能性も否めません。
それでもあえて3日目に水を投入するのは以下の理由によるものです。
- 前回のレシピのまま瓶詰するとホップの効きすぎですごく苦いビールができてしまう。しかし最初からたくさん水を入れた状態で作ると、泡が樽の上蓋に付着する。最悪、発酵栓まで泡が上ってくるので、泡がいったん落ち着いた時に追加するのが最適。
- 樽の周りにカピカピになったイースト(澱)がへばり付くのがうまい具合にふやけて、後片付けが楽。
- 雑菌感染の可能性もあるが、この段階ではある程度ビールイーストが強くなっている。しかもホップの効きまくったビールを作っているので雑菌には強い仕様になっている。
っという感じでちょっと僕なりのアレンジを入れています。
気温などにもよりますが、おおよそ6~14日ほどで1次発酵が終わります。
僕は発行栓の「コポ」っという音が1分以上聞こえないことを目安にしていますが、忙しいときは20日以上ほったらかしの時もあります。 念のため比重計で測量してみます。
おおよそ 1017 と読めます。ここに複雑な計算とかいろいろ加えると、現在の予想アルコール濃度 は 3.8% 以下と思われます。最終的には度数 4.5% ぐらい行くんじゃないかと思います。
しかし前回測量時とは全く違う透明度。イーストの種類によってはこの段階でも濁っていることになりますが、S-04は流石に違います。
7.瓶詰
実はこの作業が超面倒くさい。ビール造り最大の難関です。
おそらくこの過程がつらくて挫折する自ビーラーが80%ぐらいいるかと思われます。
まず用意するのは次のようなもの
殺菌剤を溶かし込んだ水5リットルと
上:打栓機
左:栓(王冠)
右:プライミングシュガー
あと結構、広く場所を使うのでキッチンの片づけは必須です。
まず、よく水洗いしたビール瓶 330ml x 10本 に作ってあった殺菌剤を満タンになるまで注いでいきます。
ちゃんとした殺菌には30分ほどかかるらしいですが、僕の場合は20分くらいつけてる感じです。
その20分の間に、殺菌を終えたほうから瓶詰めしたり、次の瓶を水洗いするなどしています。
次にプライミングシュガーを350ml程度に1つの割合で入れます。プライミングシュガーとかカッコいいこと言っていますが、ただの砂糖アメです。砂糖2gでもいいですが、こっちのほうが簡単・早いですし溶けやすくできています。
樽にボトルフィラーを挿し、消毒済みの瓶にビールを注ぎ入れます。
瓶に栓(おうかん)を乗せて
打栓機をつかって封印します
これで瓶づめ完了です。
どうです?このドヤ顔。
これを約3時間かけて80本瓶詰めしていきます。(1本約333ml、大びん4本は計8本として計算)
重い樽を運び、ビン洗いでは腕を振りまくり、80回以上のスクワットをするわけです。まさに全身運動。
ビールがなくなった樽を覗き込みます。底に澱(オリ)が溜まっています。いわゆるビールのカスですが、ここにたくさんのイーストがまだ生きた状態で眠っています。
この澱(オリ)、次のビール造りにイースト代わりに投入できるので、よく殺菌したコップに移します。
(人差し指を立てながら)
澱(オリ)はラップして冷蔵庫に入れおてき、次の仕込みに使います。
あまり長持ちしないかもしれないので、僕は瓶詰の次の日までには使うようにしています。
こうして出来たビールを1カ月ほど倉庫で眠らせます。すると写真のようなビールができます。
お味のほうですが、、、
苦くて贅沢な味、しいていえばエビスビールのような味わいのビールが出来上がります。
(素人味覚なのでプロの人はあまり突っ込まないでください)
サッパリというより濃厚、苦みが効いていて臭みはほとんどありません。
瓶詰め1カ月くらいで飲むとまだ若いと感じる時もありますが、2カ月もすれば臭み、苦みなど熟成されて、かなり円やかになってきます。
さて気になる1本当たりのお値段なのですが
今回はちゃんと算出しておりますよ。
■材料費■
モルト缶 $13 x 2つ = $26
イースト $6 ÷ 2 = $3(再利用1回の計算)
ドロップ $6
栓(王冠)$3
ホップ $1.35
砂糖 $2
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合計 $41.35
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一本単価 $41.35 ÷ 80本 = 単価約$0.52
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Stainlager = $40.99 / 24本 = 単価約$1.70 という結果ですから、半額以下で美味しいビールが作れているんですね!
1回醸造するごとに Speights Beer比で $65.05 も浮いている計算です!
自分で作っていると原価の安さから沢山飲みすぎて、さほど節約効果は無いとかはあるにしても素晴らしい!
しかも自ビールには、ビタミンB群や20種類以上のアミノ酸、ミネラル、食物繊維などが豊富に含まれていますので健康にもいいらしいです。 瓶詰め作業さえ除けば、素晴らしいこの自ビール造り
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※注:ただしPickupオンリーなのでご了承願います。 それでは皆様、良き自ビール造りをお楽しみください。
※注:日本では違法らしいけど、検索する限りはゴニョゴニョ。